肉の燻製を作るとき

燻製を作るときの初めの作業は、塩漬けをすることです。通常10~12%という高濃度の付け込み液に食材を入れます。後でこの塩分を抜きますので、最初から適切な塩分濃度の付け込み液を使用するほうが、効率が良いと思いがちですが、ここには燻製独特の秘密が隠されています。塩漬けにされた肉には、外側から塩が入っていきます。すると中心部に近づくほど塩分濃度は薄くなり、外側は濃くなってきます。これでは肉の部位によっては、塩分濃度が異なってしまい味が定まらず保存性も安定してきません。こゆい塩分濃度に全体を漬け込んで、後で塩抜きをする作業が必要になってきます。

塩抜きすることで、塩分は外側から抜けるため中心部との塩分の差がなくなっていき、全体の塩分濃度がそろうことになります。これで肉全体の味がそろい、保存性も安定してきます。次に乾燥を行います。乾燥は肉のうまみ成分を濃縮させていきます。肉が持っているうまみ成分は、水分を抜くことで濃くなっていき私たちの舌に、うまさを多く届けてくれるようになります。当たり前ですが保存を行うにも水分は大敵です。これにも乾燥は貢献します。

乾燥の次は燻煙になります。煙にはうまさを増す効果がありますが、保存に必要になってくる抗菌、滅菌作用もすごいものになります。この煙のパワーで燻製は、保存食としても活用されてきたといえます。保存性を重視した燻製は、長時間の乾燥と燻煙が不可欠になっています。燻製作りで熟成は欠かせません。燻煙直後は煙のにおいが強すぎて、おいしさを感じることはできません。しかし外気にさらし煙臭さを抜いてしまうと、香りだけが残り燻製本来のうまみを醸し出していきます。熟成は毎日進んでいきますので、大変に興味深くなっています。
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コンビニやスーパーマーケットには、化学調味料多めのビーフジャーキーもどきが売られています。北米旅行のお土産としても有名です。初心者にも気軽に取り組める本物を手作りする、醍醐味を伝えます。牛肉のブロックを繊維に沿って薄く切り分けます。玉ねぎやセロリを薄切りにしてにんにくをつぶしてから、漬け込み液を作ります。これらをピックル液とソミール液を混ぜたものに加え、手でもんでよくなじませます。そこへ薄切りにした牛肉を入れます。1枚ずつばらしながら漬けていき、冷蔵庫で1日付け込みます。少し黒ずんで来たら、2時間流水で塩抜きをします。水けをふきとりここで好みの黒こしょうを振ると、スパイシーに仕上がります。日陰で1日半乾燥して30度くらいの冷燻で、12時間燻煙します。燻煙処理が終われば、熟成のために1日風にさらせば出来上がりです。よいブロック肉がなければ、通販でも購入できます。お肉の通販ならば、種類が豊富なインターネットを利用してみてください。