肉は健康に良いのか、それとも悪いのか

肉中心の食生活は、健康に悪いと言われます。動物性たんぱく質はプリン体や動物脂肪を多く含むため、血液をドロドロにする動脈硬化や痛風などの疾患の原因になるといわれます。また動物性たんぱく質に含まれる飽和脂肪酸は、体内の免疫機能を抑制してしまうとも言われているのです。しかし、これらの疾患は片寄った食生活が原因の場合が多く、動物性タンパク質には体の健康を維持するために必要な多くの栄養も多く含んでいるのです。

明治時代以前、日本では肉は広く食べられる食材ではありませんでした。平安時代から江戸時代までは、「触穢観念」という思想が浸透おり「死」や「病」など、「血」と結びつくことを避ける風習があったのです。そのため生き物の「死」によって得られる、肉食は避けられていたのです。町人文化が花開いた江戸時代は、薬食いと称して「山くじら」という名でイノシシなどが食べられていましたが一般的ではなかったのです。本格的に食肉が始まったのは、明治5年に明治天皇が初めて牛肉を食され、文明開化の象徴として広く食べられるようになったのです。肉を食べるようになったことで日本人の栄養状態が改善され、体格も良くなったとされています。野菜や穀類中心の食生活は肥満や生活習慣病などは少なかったものの、動物性タンパク質は不足した状態で栄養のバランスという点では必ずしも良かったとは言えないのです。動物性タンパクを摂ることが一般的ではなかった江戸時代の成人男子の平均身長は約155㎝、現代では167.3㎝といわれます。肉だけが要因でないとはいえ、食生活の変化は日本人に体格に変化をもたらしたのです。

牛、豚、鳥のレバーは血液を作るために欠かせない「鉄分」を含み、牛や豚の赤身は消化も良く、栄養も豊富に含まれています。牛に含まれる「カルニチン」は、余分な脂肪を分解する成分を含み、豚には疲労を回復する働きをするビタミンB1をたっぷり含んでいます。鶏は、ビタミンAと美肌を骨の健康をもたらすコラーゲンを豊富に含んでいるのです。しかし、動物性タンパク質は消化に時間がかかるため、消化器官に負担をかけるといわれます。そして食べ過ぎによる過剰摂取は、血中の悪玉コレステロールや中性脂肪を増やしてしまいます。その結果、血液の流れが悪くなることで高血圧や動脈硬化、血栓が詰まってしまうことで心筋梗塞や脳梗塞を引き起こしてしまうと言われているのです。鶏の砂肝とは?カロリーや栄養価は?串焼き以外の美味レシピ4選も、参考にして下さい。

肉食が体に悪いとされるのは、過剰に動物性タンパク質だけを食べるバランスの悪い食生活によるもの。動物性タンパク質が体に与える悪い影響も配慮したうえで食べ過ぎは避け、消化を助ける食材も一緒に摂ることが大切です。タンパク質を分解する働きをする酵素を含む大根おろしや、パイナップル、パパイヤ、モロヘイヤ、長芋、オクラなどの食材や、ビタミンやミネラルを含む食品もバランス良く、適量を食べることが大切なのです。